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Archive for 2012年4月

老人と坂

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こんなはずじゃなかった。地図を見たときは、いままでに一番楽なルートだと思ってた。

何年か前、息子の立てた無謀なルートで西伊豆を走ったときは、一日目は沼津から雲見、二日目は雲見から下田。登り下りの連続する海岸線を、ときには自転車を降りて押してでも走ったもんさ。あれに比べれば、距離も獲得標高もかるいもんさ。

あんときゃ、あいつら勝手にどんどん走りやがって。後から押して追いかける俺を、ロシナンテと囃しやがった。

歩くだけで大変な登り坂を、自転車を押してるんだぞ。おまえらだって、あと20年かしたらおれと同じ、老いた驢馬になるんだぞ。笑うなら笑え。

去年は地震と病気のせいでほとんどまともに走れなかった。俺も今年で69だ。あと何年走れるかわからん。今年が最後のつもりだ。

250メーターって言えば、達磨山の4分の1だ。斜度もあんなにきつくない。自転車も軽いギヤにした。つらいだろうが、何とか足をつかないで登れるかと思ってた。

それがどうだ?こんなにつらいとは。
足がまったく動かん。

息子が後ろから声をかけてくる。顔を上げろとか、ギアを変えろとかうるさい。足を止めると、止めるなとどなる。

トンネルにアタックしたときは、道幅が狭く、照明も暗いなか、トラックやバスが追い越していく。新聞でじいさんサイクリストがトンネルでひかれた記事を思い出した。

ついスピードを緩めようとすると、息子が後ろから止まるなと怒鳴る。

うるせーな、わかってんだよ。体が動かねえんだよ。

やっと登りが終わり、長い下り坂だ。こりゃ、いいな。おれは下りは好きだ。風みたいにぴゅーと走れる。いつもこうだとありがてえな。

花畑のなかイタリアンの店によった。若い奴らと行くと、あいつらの食欲に驚く。喰いっぷりがいいな。俺も若いときゃ食えたのに。

海岸線に出たら、また登りだ。

俺はもうはなっから登る気なんてねえぞ。登り坂を見たらすぐ降りて押してやる。

いいんだよ。着けば。ゴールに。

あとは温泉に入って、んめーもん喰えば極楽だ。

次くるときは、もうちっとましに走りてえもんだ。少しはまじめに走るかな。

しかし、いつになったら着くんだ?
あとどんくらい続くんだこの坂は?

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遠征中、息子くんのチームに帯同はするものの、ほとんど話す機会はない。僕らはスタンド、彼らはピッチ。合宿所の様子はときどきコーチからメールが入る程度。数行のおもしろおかしい出来事が伝えられるぐらい。

遠征から帰宅し、息子くんと合流する。

どうだった?と聞くと、開口一番、こう答えた。

「カレーでよかったよ。おれ2杯食えた!」

なんのことかとさらに聞いてみる。

「朝はチーズバーガーでラッキーだった。全部食えた」

どうやらコーチとの約束で、食事を完食し、お代わりをした人しか、試合に出さないと言われたそうだ。

● ● ●

ツール・ド・フランスの中継を見ていて驚いたことがある。

自転車の選手たちは1日のレースで8000kcal近いエネルギーを消費するというのだ。数字ではわかりにくいが、成年男子の一日の標準摂取量を2000kcalとすると、そのおよそ4倍。一食に四人前の量、パスタを洗面器で食べるようなものか。

レース中の補給はあるにせよ、前日の夕飯、当日の朝食を通じて、膨大な食事を消化、吸収しないと、満足に走りきることはできない。

200km近い距離。
山岳では3000m級のアルプスを越える上り坂。
ライバルとの順位争いをしながらの過酷なレースが、一ヶ月も毎日続くのがツールだ。

大事なのは栄養補給だけではない。その日の疲労を回復できなければ、翌日のレースに持ち越しだ。連日のレースで疲労はさらに蓄積されていく。回復の失敗=リタイヤという結末を迎える。

彼らの走る姿をたとえるなら、筋肉が自転車に乗っているのではなく、胃と腸と毛細血管が自転車にまたがっているのだ。猛烈に飯を喰い、熟睡する消化器官だ。

● ● ●

2年生の夏の、息子くんの入会以来、ことあるごとにコーチからしっかり食べさせてください、しっかり睡眠を取らせてくださいと言われた。一人ではなく複数のコーチ、代表からも口を酸っぱくして言われた。

はじめのうちは、生活習慣とか、規則的な生活、ルールを遵守する習慣づけのための常套句かと思っていたが、U10のカテゴリーになって、それが本当に<体を作るための訓練>だと気づかされた。

簡単に言うと、しっかり食べる子は強いのだ。

大人にとって(少なくとも小食の僕は)食べることは、栄養補給というより、嗜好とか、気晴らしとか、生活の娯楽的な要素を占めている。しかし未来のアスリートにとっては、食べることは体を作るための大事な準備なのだ。

競り負けない強い体を作らないと、練習や試合をいくら積んでも、この先頭打ちとなる。足先のテクニックや要領をいくら磨いたところで、試合を走りきり、やりきる強靱な体がなければ、いくら強いハートや技術があっても、選手としての未来はない。

食べることは、趣味とか、嗜好ではないのだ。

だからコーチは口を酸っぱくしてアドバイスする。上を目指すなら、ゴールデンエイジど真ん中のこどもたちは、食べる力、眠る力を身につけなければならない。

それにしても、なぜ朝食にチーズバーガー?
一番避けるメニューだろうに?

邪推するならば、こうか?

大人は無意識に食べることに罪を感じている。過剰なダイエット指向というか、太り過ぎへの恐怖からか。

そんな大人たちが家庭内でする無意識な会話は、日々の生活を通じて、こどもたちに<食べること=悪いこと>という先入観を植え付けているのかもしれない。

コーチたちは、あえて、こどもたちに人気の食べやすいメニューでその限界量を突破させようとしたのではないか?

カレーライスの嫌いなこどもはそういないだろう。食べられる限度まで食べてみろと。ハンバーグという朝食もそう考えると理解ができる。食力のトレーニングというか、走り込みならぬ喰い込み。

ま、コーチに聞いたら、とぼけて言うだろうな。

「たまたまっすよ!」って。

ともあれ、がつがつしたプレイは、ピッチや練習場だけでなく、毎日のテーブルでも必要なんだろうなあ。

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今年最初の遠征、山梨遠征が行われました。ハトマークに照準を合わせた強化マッチ。先週の府ロク、今週のヴァンフォーレ甲府、川崎フロンターレ、ザスパ草津、横浜バディーと、身の丈を越えた強豪クラブとの対戦が続きます。

山梨遠征の会場は、南アルプスの櫛形運動公園。天然芝の素晴らしいグラウンドです。チームは前泊、合宿形式で選手とコーチのコミュニケーションを深めるとのこと。それを聞いて保護者の一部、Crazy Daddysも、なぜか甲府市内のビジネスホテルに前泊。B級グルメで日本を制したとりもつ煮をつまみに、グラスと親交を暖めました。もちろんfor the TEAMです。

さて、試合については、彼らと我らの差を痛感しつつも、コーチの激に反応したチーム。疲労困憊しながらも、なんとか2勝3敗。

草津との勝利は、FCTではじめてJに勝ったチームとして誇らしい勝利です。まあ、その一時間後にはU11も草津に勝ちましたが、一時間の差はあっても、U10の方が先は先!

グラウンドの周囲には桜が満開。FCTの強化試合が連続し、満足に花見もできなかった保護者たちもご満悦です。

しかし、コーチは試合内容には不満あり。毎試合後にはグラウンドの角にいって、こどもたちに厳しく話をしていました。

一言でいうなら「選手として、チームとして上を目指すなら、もっともっとがんばらなくてはいけない。執念に近いレベルでフットボールに取り組まないと、これ以上上には一歩も行けないよ」とのこと。

これほどの環境を整えてくれるコーチたちに応えるなら、お礼の言葉よりも、プレイの質で。

がんばれこどもたち!

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